作/デボラ・フリードマン
訳/よしい かずみ
発行所:BL出版
発行年:2020年8月
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随感随筆:
この絵本は、ミミズの生態に着目し、生物学や科学の絵本として読める一方、わたしたちが社会の中で果たす役割を考えるきっかけにもなる絵本であると感じました。
主人公のミミズのカールは、休むことなく土を掘り、枯れ葉を食べ、食べては出してを繰り返していることに、ある日疑問を抱きます。「どうしてぼくは土を掘っているの? 誰のため、何のため?」と。そしてカールは、その行為をやめたことによって、答えを見つけます。
小さいお子さんでしたら、「ミミズってすごいんだね」という理解だけでもいいと思いますし、ミミズに限らず、身の回りのちょっとした自然にも興味・関心を持つきっかけになるといいですね。
少し年齢が上がって、例えば、「どうして僕(私)は勉強するんだろう? それは誰のため、何のため?」というような壁にぶつかったとき、それを乗り越える手助けとなるような絵本だと思います。