漢養舎の本棚

子どもたちの心を育て養うのにいいと思った本や絵本を紹介するとともに、自らの思いや感じたことなどを綴ります。

モグラのねがいごと

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作/ブリッタ・テッケントラップ
訳/三原 泉
発行所:BL出版

出版社からの紹介:
モグラは、毎晩ひとりで星をながめていました。あの星たちがぼくのものになったらいいのにな。すると目の前にはしごが降りてきて…。モグラは大喜びで星を自分の家に持ち帰るのですが……。モグラが手に入れられたものはなんでしょう。ドイツの絵本作家ブリッタ・テッケントラップが描くやさしい気持ちがたくさんつまった絵本です。

この絵本を読んで:
モグラは土の中で暮らしています。たくさんの部屋をトンネルでつなげた家は住み心地満点なんですが、暗い土の中にいると、寂しくなることもあります。それで、流れ星に、「世界中の星が僕のものになりますように!」と願います。
願いが叶ったモグラは、星たちで明るくなった部屋がますます好きになるんですが、何日かたつと、いつものお気に入りの石にこしかけたくなり、外に出ました。すると、空は真っ暗で何も見えません。キツネやクマ、野ネズミやシカたちは、星がなくなって悲しんでいました。
星が好きなのは自分だけじゃないことに気がついたモグラは反省し、みんなに謝ります。そして、森の仲間たちと一緒に星を空に戻し、すっかり明るくなった星空をみんなで眺めて楽しむというお話です。

お願いをした流れ星が草むらに落ちて弱っているのを見つけ、その流れ星も空に戻してあげると、また明るく輝き始めるという場面に思わず嬉しくなってしまいました。

夜が舞台の絵本ですから、暗いイメージを持ちがちですが、そんなことはなく、澄みきった夜の雰囲気が伝わってくる色合いです。また、普段目にすることのないモグラですから、主人公としてはなんだか冴えない印象がありますが、とてもかわいらしく描かれています。

いつもは寝ている時間。ときには少し夜更かしをしたり、朝早く起きて、星空を眺める。満天の星空から得られるものは大きいと思います。ゲームやスマホから目を離し、そんなひとときを味わうきっかけになる絵本になるといいですね。